経営者として、収益進化家であること
自社のAI活用の設計思想を、効率化だけに留めず、収益進化まで踏み込む。AIで生まれた余力を、社員の存在意義を脅かす方向ではなく、社員の可能性をひらく方向に流す ―― そういう経営判断を続ける人。
収益進化家は、AIで効率を上げる人ではない。AIに業務を置き換えられて怯える人でもない。
AIと共に、自社の収益構造そのものを進化させる人。AIに見えない領域に降りて、PIを掘り起こし、AIに注ぎ込み、新しい売上を作る人。そして、その作業を通じて、社員の可能性も、お客様の可能性も、自分自身の可能性も、少しずつひらいていく人。
このページは、書籍『AI収益進化論』の最後に置かれた「収益進化家、という生き方」を、もう一度、私たちなりの言葉で書き直したページです。書籍を読まれていない方も、ここから読み始めていただけます。
収益進化家は、まず、AIに対して中立的な立場をとります。AIで効率を上げる人ではないし、AIに業務を置き換えられて怯える人でもない。AIに対する態度は、敵でも味方でもなく、共に動かす対象としての中立性です。
そのうえで、収益進化家は、AIに見えない領域に自分から降りていきます。具体的には、PI(Primal Intelligence、原初知性) ―― AIには学習できない、人間にしか持ち得ない知性 ―― を掘り起こす作業をします。Crazy Intelligence(前例のない発想)と、Field Intelligence(現場でしか生まれない一次情報)。この二つを、現場に身を置きながら、自分のなかから引き出していきます。
掘り起こしたPIを、AIに注ぎ込みます。Knowledge(知識)に流し込み、Instruction(指示)に翻訳する。すると、汎用AIが、その会社・その市場・その担当者専用の収益創出AIエージェントへと進化していく ―― 私たちはこの現象を「AI Mutation」と呼んでいます。
その作業を続けるなかで、収益進化家のまわりで起きるのは、新しい売上だけではありません。社員の可能性、お客様の可能性、そして自分自身の可能性が、少しずつ、ひらいていきます。それが、書籍が「収益進化家、という生き方」と名付けた理由です。
2019年に著者の麻生要一は、前著『新規事業の実践論』のなかで、新規事業を担う人に「イントラプレナー(社内起業家)」という呼び名を提示しました。当時、この呼び名は「自分はサラリーマンではなく、もっと大きな仕事ができる」と感じていた多くの人に、自分自身を再定義する言葉を与えました。
「収益進化家」は、その系譜の上に立てる呼び名です。前著がスタートアップ・新規事業の文脈で立てたのが「イントラプレナー」だとすれば、本書がAI時代の文脈で立てるのが「収益進化家」。AI時代版のイントラプレナー、という整理が、いちばん近いと思います。
2019年〜
スタートアップ・新規事業の文脈で立てられた呼び名。前著『新規事業の実践論』。
2026年〜
AI時代版のイントラプレナー。書籍『AI収益進化論』さいごに。
ここは、書籍が特に強調していて、私たちも繰り返し書いておきたい留保です。
「収益進化家」は、肩書きの話ではありません。名刺に書く言葉でもありません。役職の話でもありません。新しいポジションを社内に作る、という話ではありません。
これは、生き方のことです。自分のなかにある可能性と、自社のなかに眠っている可能性と、AIのなかにある可能性を、結びつけて動かしていこうとする ―― そういう向き合い方の名前です。
ですから、誰でもなれます。経営者でも、事業責任者でも、現場のひとりでも、フリーランスでも、起業家でも。資格も認定もありません。AIに対して、自分から動いていく姿勢を持つこと。それが、収益進化家の唯一の条件です。
収益進化家は、ひとつの像に固定されません。あなたがどんな立場にいても、収益進化家になることはできます。書籍が想定する5つの像を、それぞれ素描してみます。
自社のAI活用の設計思想を、効率化だけに留めず、収益進化まで踏み込む。AIで生まれた余力を、社員の存在意義を脅かす方向ではなく、社員の可能性をひらく方向に流す ―― そういう経営判断を続ける人。
担当事業の収益構造を、AX for Revenue Loop で回し直す。AI Sprint で既存施策をやり尽くし、Plateau を見極め、PI を注入し、収益構造を再設計する ―― この作業を、現場に降りながら、自ら動かす人。
日々の業務のなかで、AIに自分の仕事を奪われると怯えるのではなく、AIと一緒に、これまで届かなかった場所に踏み出してみる。自分のなかに眠っていた可能性を、AIとの対話のなかで引き出していく人。
クライアントワークのなかで、AIをただの効率化道具として使うのではなく、AIと自分の専門性を組み合わせて、これまで届かなかった成果を作る。プロフェッショナルとしての可能性を、AIによってひらいていく人。
ゼロから事業を立ち上げるとき、AIをコスト削減の道具としてではなく、Crazy Intelligence と Field Intelligence を注ぎ込む対象として捉える。AI時代版の事業創造を、自分の手で実装していく人。
AlphaDrive が新設した CAXO(Chief AI Transformation Officer)は、組織における「収益進化家の最高責任者ポジション」と位置付けることができます。CAXO の仕事は、組織全体の AX 戦略を統括すること ―― つまり、組織全体を収益進化家として動かす責任を持つ役職です。
これからの時代、企業のなかに CAXO ポジションを設置する動きは広がっていく可能性があります。私たち AlphaDrive は、CAXO の機能を代行するサービスも提供していますが、最終的には、それぞれの企業が自社のなかから CAXO を立てていく ―― そういう未来を、私たちは目指しています。
AlphaDrive は、収益進化家のコミュニティを、これから少しずつ立ち上げていきます。書籍を読んだ方、ホワイトペーパーを読んだ方、実装に挑戦している方 ―― 立場は問いません。一緒に学び、一緒に動くための場を、用意していきます。
詳しい情報は、これから順次公開していきます。コミュニティの最新情報を受け取りたい方は、以下から登録してください。
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肩書きでも、役職でもない。 今日から始められる、ひとつの向き合い方です。 私たちと、一緒に動きませんか。